就業規則よもやま話

就業規則がない

「今の会社に就業規則がないから不安なんです。辞めようと思います。」

Aさんは、転職して間もなかったのですが、「就業規則」を理由に退職してしまいました。

その会社は、従業員数が10名に満たないので、就業規則の作成&届け出義務はないのです。だから作成されていなかったのかもしれません。

ですが、従業員を一人でも雇ったら就業規則は作成した方が良いです。就業規則は働く上でのルールです。それは、従業員のためでもあり、経営者のためでもあるのです。

まあ、Aさんに対し、会社は雇い入れ時に労働条件通知書の交付や説明などもしていなかったのではないかと推察します。

 

退職願

 

この会社に存在していない!?

「俺、この会社の人間じゃないから。」

Bさんは、突然そんなことを言い出しました。

意味が良く分からないので、詳しく聞いてみると、自分の身分に相当する就業規則がないということでした。

例えば、正社員就業規則はあるが、嘱託社員就業規則がない。そういう意味だったのです。

実際に、パートタイマーや定年再雇用者の就業規則がないことは少なくありません。

「契約書交わしているからいいだろう」という声が聞こえてきそうです。

ですが、その会社の中で身分が定義されていないことは、軽く見られていると捉えられる可能性があります。決して従業員のことを考えているいい会社とはいえないのではないのではないでしょうか。

また、正社員以外の就業規則がない場合に、正社員就業規則を適用することケースもあります。これは経営者にとってもリスクかもしれませんよ。