心臓弁疾患・人工弁を装着した場合の障害年金

心臓の弁疾患 人工弁を装着した場合の障害年金

心臓には弁が4つあります。

  • 三尖弁(右房室弁):右心房と右心室の間
  • 肺動脈弁:右心室から肺動脈への繋ぎ目
  • 僧帽弁(左房室弁):左心房と左心室の間
  • 大動脈弁:左心室から大動脈への繋ぎ目

この心臓の弁疾患により、人工弁を装着した場合は、障害年金の受給の可能性があります。

人工弁を装着した場合は、3級相当と評価されます。

人工弁を装着して6か月以上経過して、なお症状や異常所見が認められるなどの場合は2級またはそれ以上と評価される可能性もあります。

なお、複数の人工弁置換術を受けても原則3級相当となります。

障害認定基準

【2級】人工弁を装着術後、6ヶ月以上経過しているが、なお病状をあわらす臨床所見が5つ以上、かつ、異常検査所見が1つ以上あり、かつ、一般状態区分表のウ又はエに該当するもの

【3級】人工弁を装着したもの

2級の基準についてもう少し説明します。

病状をあらわす臨床所見の例

動悸、息切れ、肺うっ血による呼吸困難、咳・痰、チアノーゼ、全身倦怠感、浮腫、尿量減少、頚静脈怒張 など

一般状態区分

【ウ】 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの

【エ】 身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

異常検査所見

・安静時の心電図において、0.2mV以上のSTの低下もしくは0.5mV以上の深い陰性T波(aVR誘導を除く。)の所見のあるもの

・負荷心電図(6Mets 未満相当)等で明らかな心筋虚血所見があるもの

・胸部X線上で心胸郭係数60%以上又は明らかな肺静脈性うっ血所見や間質性肺水腫のあるもの

・心エコー図で中等度以上の左室肥大と心拡大、弁膜症、収縮能の低下、拡張能の制限、先天性異常のあるもの

・心電図で、重症な頻脈性又は徐脈性不整脈所見のあるもの

・左室駆出率(EF)40%以下のもの

・BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)が200pg/mL 相当を超えるもの

・重症冠動脈狭窄病変で左主幹部に50%以上の狭窄、あるいは、3 本の主要冠動脈に75%以上の狭窄を認めるもの

・心電図で陳旧性心筋梗塞所見があり、かつ、今日まで狭心症状を有するもの

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