プロトロンビン時間(PT) <障害年金の検査>

プロトロンビン時間(PT)とは

止血作用を担う凝固因子の1つ。血管外で働く外因系の凝固因子です。
凝固因子の多くは肝臓で合成されます。そのため、肝疾患により肝機能が低下すると凝固因子が不足します。
ですから、肝疾患がある場合はプロトロンビン時間が延長することになります。

プロトロンビン時間の結果の表し方

プロトロンビン時間の結果は患者資料の実測値である時間(秒)が基本です。
しかし、正常血漿の凝固時間が短いため、例えば試薬製造ロット等による誤差を補正する目的により結果を表現する方法がいくつか用いられています。

 

PT 秒:患者試料の測定値
PT %:(正常)標準血漿を100%とした時の患者試料の活性
PT 比:(正常)標準血漿の秒数に対する患者試料の秒数の比
PT-INR:試薬の製造ロットと国際標準試料との差を表すISIでPT比を補正した値

 

参考基準値

【血漿】

<PT 秒> 10.5~13.5 秒  

<PT %> 70~130 %  

<PT 比> 0.85~1.15

 

障害認定基準

肝疾患による障害の認定基準における異常検査所見の1つとしてプロトロンビン時間(PT)が記載されている。
2014年6月の変更により、プロトロンビン時間(PT)は「%」で評価するようになりました。

中等度の異常:40以上70以下
高度異常:40未満
※単位は%

 

(※法令、基準等は更新日時点の情報です。常に最新のものをご確認ください。)

 

【参考】
金井 泉 他:臨床検査法提要 32:413~416,2005.
日本血栓止血学会ホームページ
金沢大学血液内科・呼吸器内科ホームページ
検査ぶっく♪ホームページ
株式会社エスアールエル ホームページ
株式会社ビー・エム・エル ホームページ

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