洞窟のイドラ 【0013】
洞窟のイドラ
フランシス・ベーコンがノヴム・オルガヌムで説いた4つのイドラのうちの1つ。
イドラとは人間の先入観や偏見などのことを言う。
個人の経験によるイドラを洞窟のイドラと言う。
個人の経験とは、自分が受けた教育や他人との交わりにより、見方がゆがめられていることを指す。
誰しも自分の経験に基づく考え方が正しいと思うもの
人の考え方や行動が、それまでの環境や経験にある程度影響を受けていることは、客観的にみて同意できるところである。
例えば、私は「企業において人材育成は大切である」と考えるが、これも私自身の経験によるところが大きい。
だから本当は、正解ではないのかもしれない。
反対に、教育にお金をかけるのは無駄であると言う考え方も然りである。
自分と違う経験をした人の考えにも触れてみる
このイドラを取り除く1つの方法は、更なる経験を積むことのように思う。
即ち、他者の経験からの考え方に触れ、自分の考え方をブラッシュアップするのである。
そう考えると、個人が研修やセミナーを受けることや、企業が外部のコンサルタントや専門家から意見を聞くことは、大切なことに思えてならないのである。