人材が定着しないのは誰のせい?
「新卒で採用しても定着しないんだよねー。一人前になったかと思ったら辞めてしまう。せっかく教えたのに・・・」
新卒採用者の3割は3年以内に退職してしまうのが現実です。
高卒の場合は、3年離職率は4割にもなります。
しかも、従業員数の少ない企業はこれよりも高くなります。
平成26年3月卒の新規高卒就職者の3年離職率は40.8%
事業所規模別では、5人未満で64.0%、5~29人で56.4%、30~99人で47.1%、100~499人で37.9%、500~999人で32.9%、1,000人以上で25.3%となっている。<出典>新規学卒者の事業所規模別・産業別離職状況(厚生労働省)
辞めてしまうのは誰のせい?
ではどうして退職してしまったのか?その理由を訪ねると「最近の若者は・・・」という答えが多い印象です。
もちろん、世代が違えば、考え方や価値観が違います。環境も違います。世の中の動向も違います。これは、仕方ありません。
この質問の回答で気になるのは、退職の原因を従業員側に求めてしまっているところです。もちろん、従業員側にも原因はあるにしても、そこで終わってしまうと、改善の思考は停止してしまいます。
自分たちの側に原因はないのか?改善すべき点はないのか?
ここに考えが行きつき、一歩を踏み出せるかが、その先の明暗を分けている気がしてなりません。
この点を指摘すると、賃金が安いことや業界の特殊性があるなど一定の原因究明をされます。
ですが、「だから仕方ない」とやはりここで思考停止してしまうケースが多いのが実情です。
賃金が安いから辞めたとは限りません。実際はもっと違う点に理由があるものです。
やりがいや人間関係などのソフト面であったり、時間外労働や休日労働が長すぎるため疲弊してしまったりしている場合もあります。
もっと、自分たち企業側で変えられることがないか?
定着率を上げたいのであれば、ここに気づいて動き出してほしいと思います。
売り上げを上げるのも定着率を上げるのも戦略が必要です。