予実管理のやり方

 

売上や予算の計画を立てたもの、結局ほったらかしで1年が終わります。
結果、予算内だったとか予算オーバーとか振り返っています。
このやり方で良いのでしょうか?

結論から言うと、ダメです。
1か月単位で計画したのであれば、1か月ごとに実績を出し、予算との差異を検証する必要があります。

このことについて、もう少し掘り下げてみます。

 

※上場企業での収益改善に取り組んだ経験、および現在の事務所、会社役員としての経験から感じたこと、会計事務所のサポート経験や日商簿記(2級取得。1級受験経験あり。)など、学んだことを元に考えていきます。

※働きやすい会社をつくるには、会社の資金が溜まる体質に変えることが必要だと考えています。そのため、資金が溜まる体質に変えることについても考えていきます。

 

1か月単位で予実管理を行う意味

売上や予算の計画は年次と月次のどちらが良いのかというと、月次です。

 

月次で計画したのであれば、月次で振り返らないと効果がありません。
月次であっても予算と実績は乖離します。
その差異の原因を追究し、必要に応じてムダを省き、管理方法を見直すことが大切です。

また、1年が終わってから予算と実績が乖離していたことが分かっても、既にその期は終了しているので、その期のうちにリカバリーすることは出来ません。

だから、月次で計画し、実績を管理するのです。

 

予実管理のやり方

予実管理の基本的なやり方を確認します。

1か月が終わった時点で、その月の実績を集計します。
予算と実績の差異を確認します。

予算通りの実績であれば、計画通りだったので、問題はないです。
ですが、他の項目とのバランスは確認する必要があります。
他の項目が不利差異(予算を超過)となっているのに、予算どおりだった場合、何か問題があった可能性があるからです。

次に予算と差異がある場合です。
その場合は、差異の理由を分析します。
差異は不利差異だけでなく有利差異(予算内の実績)の場合も、なぜそうなったかを分析しなくてはなりません。

不利差異の原因が、例えば業務量が増加したことに伴うものである場合と、ムダ使いに伴うものである場合では、対策も違ってきます。

この作業を月次で、管理項目ごとに行っていきます。

 

まとめ

・予実管理は1か月単位で行う。

・差異がある場合は、有利不利に関わらず原因を追究する。予算通りであっても他の要因から考えると矛盾がある場合もあるので注意が必要である。

・特に不利差異の場合、期中でのリカバリー策の実施や予算凍結などの対応を行う。結果として年間の計画を達成しやすくなる。