数値計画は「年次」と「月次」のどちらが良いか?

 

売上や予算の計画を立てるとき、年間トータルの計画を立てるだけで良いのか?
それとも1か月単位で計画を立てるのか良いのか?

結論から言うと、1か月単位にすべきです。

このことについて、もう少し掘り下げてみます。

 

※上場企業での収益改善に取り組んだ経験、および現在の事務所、会社役員としての経験から感じたこと、会計事務所のサポート経験や日商簿記(2級取得。1級受験経験あり。)など、学んだことを元に考えていきます。

※働きやすい会社をつくるには、会社の資金が溜まる体質に変えることが必要だと考えています。そのため、資金が溜まる体質に変えることについても考えていきます。

 

1か月単位で計画しないデメリット

上場企業であれば、四半期(3か月)ごとに決算します。
それであれば、計画は3か月ごとで良い気がします。
ですが、1か月ごとに計画します。
そして、1か月ごとに実績を出し、予算との差異を分析し、四半期の計画に到達するようにしています。

上場していない企業であれば、1年間の数値計画を立て、1年が終わった時に実績を振り返る事しかしていないことも多いかと思います。

ですが、その方法では計画の進捗状況が確認できません。
期中で計画未達であれば、リカバリー策を講じて、実行する必要がありますよね。

1年間の数値計画を12で割れば各月の数値になるのでは?
そういう疑問もあるかもしれませんが、実際は月によって差があります。
活動日数も月によって違います。
予算の大部分を1回で使ってしまうケースもあり、当然12で割ったものが月次の計画にはなりません。

 

1か月単位で計画するメリット

予算の大部分を1回で使ってしまうケースで考えると、1か月単位で計画する場合、その予算執行を何月に実施するかを計画する必要があります。

決められた月に予算執行するために、何月から動き始める必要があるかなど、ロードマップを描き実行していく必要が出てきます。

これは、業務の実施を計画的にできることや従業員の教育の面でもメリットがあります。

それと、1か月単位で計画するだけではなく、必ず1か月単位で実績を出し、予算と実績の差異を分析することが大切です。
もし、していないのであれば、お勧めします。
年間の着地見込みの見通しも立ちやすくなります。
未達の場合は、期中での(特に売上に関して)リカバリー策の実施、(経費に関して)予算の凍結などの対応もできます。1年単位では難しいです。

1か月単位での管理は、負担になるようでしたら、まずは3か月単位から始めてみても良いかもしれません。

 

まとめ

・数値計画は1か月単位で立てる。難しければ3か月単位から始めても良い。

・予算執行を何月に行うかを事前に計画する。それにより、何月から動き始める必要があるかなど、ロードマップを描くことができ、案件を実行しやすくなる。

・期中でのリカバリー策の実施や予算凍結などの対応もしやすくなる。結果として年間の計画を達成しやすくなる。