退職理由からいい会社をつくる

以前、「辞めた理由から定着率を上げる対策を考える」という記事を書きました。

今回は、具体的に考えてみたいと思います。

 

本音の退職理由で多いのは・・・

まず、どのような理由で会社を退職するのか?

リアルな声を聞いてみましょう。

【「仕事を辞めたい!」と思った理由ランキング】

1位:給与や福利厚生が良くない
2位:職場の人間関係が良くない
3位:休日や残業時間などの待遇が良くない
4位:仕事内容にやりがいを感じない
5位:会社に安定性、将来性がない
6位:仕事を正当に評価してもらえない
7位:経営理念や社風が合わない
7位:職場環境が悪い
9位:希望の勤務地でない

調査方法/全国の20~35歳の会社員(正社員)を対象にインターネット調査
実施期間/2015年7月31日~8月2日、回答数370名

<出典>マイナビ転職WEBサイト https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/caripedia/03

これは、インターネット調査なので、ある意味本音だと思います。

実際、退職する時は会社や上司には、本音は言えないものです。

円満に退職できるように建前の理由であることが少なくありません。

ですから、このような調査結果を参考にしてみましょう。

 

会社の処遇や勤務時間に関する不満は多いが・・

1位は会社の処遇に対する不満です。「1位ですか。はい分かりました。すぐに改善します」といかないのが現実だと思います。ただし、最低賃金を割っている、時間外手当は支払っていないなどの法令違反は直ぐに改善しましょう。

給与は高いに越したことはありませんが、高すぎる必要もないと思います。採用においても給与が高いことを「売り」にすると、それが目的の人材が応募してきます。決していい人材の採用につながるとは言い切れません。

ですが、給与や福利厚生が会社選びの基準として優先度が高くなってきていると言われています。そのため、これらの改善に取り組み始めている企業が増えています。

勤務時間や休日で選別されることも増えています。働き手不足と相まって、生産性を向上させる取り組みを始めなければ、数年後手遅れになってしまうかもしれません。

 

退職理由からいい会社をつくる

 

中小企業やベンチャー企業もこれらは改善していきたい

2位と6位は職場の人間関係、4位は仕事内容、7位は職場環境です。

定着率を上げるには、このあたりの改善を進めるのが良いと思います。

「居心地が良い職場」、「働き甲斐のある職場」、「成長を実感できる職場」は、「いい会社」の条件です。風土醸成により定着率は上がっていきます。

もう1つの7位、経営理念や社風が合わないもありがちです。

入社してみたら、思っていたのと違っていた。ということです。

せっかく入社してもらったのにすぐに辞めてしまう。このミスマッチは、会社にとっても大きな損失です。

対策としは、募集・採用時に「ビジョン」を示しておくと良いでしょう。

自社のホームページに採用ページを作り、ビジョンを示し、経営者・働いている人の声をオープンにしておくと、効果的があります。

 

守りの対策で効果を上げる

このように、退職理由をつぶしていくことで、定着率の向上が期待できます。また、求人に対する応募数が増得ることも期待できます。

環境が大きく変わっていることを踏まえ、早めに改善活動をスタートさせることが大切です。