【注目】定年再雇用されるとやる気が出なくなる理由とは?
という質問に答えます。
本記事の内容
・定年再雇用制度と状況
・定年後やる気が出なくなる理由
・会社として対策したいこと
定年再雇用制度と状況
現在の法令(2020年2月)では、定年は60歳以上にしなくてはいけません。また、定年を迎えた方が希望する場合は、全員65歳まで再雇用(継続雇用)しなくてはいけません。
※経過措置を締結している企業を除く
現状、日本の総人口は減少局面に入っています。また、15歳から64歳のいわゆる生産年齢人口も減少しています。高齢化が進む、若年者は減少しています。
そのため、働き手を確保するため、高齢者にも活躍してもらう必要があります。
また、平均自明が伸びていること、一般的に60歳でも元気な方が多くなっていること、年金受給開始年齢を引き上げていることなど、老後のマネープランを考えると長く働きたい人が増えているという現状もあります。
定年後やる気が出なくなる理由
定年までは、バリバリやる気に満ち溢れていたのに、定年再雇用されたあとは何だかモチベーションが上がらず、仕事に気持ちがはいらないと言う話しをよく聞きます。
その理由をいくつか見てみましょう。
1.賃金の低下
定年再雇用の時点で正社員から1年更新の契約社員となるケースがほとんどです。
その際、給与が下がるケースが少なくないが実情です。
定年前の70%ぐらいまで下がることもあります。
やはり、収入が減ることはやる気に影響があるようです。
賃金は不満が出やすいため、退職につながりやすいです。そのため、最近の働き方不足に対応するため、賃金は据え置きにする企業も増えています。
2.軽作業への転換
定年を機に、軽作業や事務作業に配置転換されることがあります。
定年までに色々な役割を与えられ仕事をしてきたのですが、仕事の幅が限定的になると「自分はこの会社に必要とされているのか?」と不安になり、やる気に影響してしまいます。
それと、新しいことを覚えることが難しくなっているのもあります。
3.培ってきたスキルや経験が活かされない
前記と同様です。
ただ、一般的に技能職は定年後もそのスキルを活かしてほしい、若手に継承してほしいと考える企業は多いものです。
うまく、やる気がでる仕事の与え方を考えたいところです。
4.新しい業務に馴染めない
新しいことを覚えようとしても、頭も身体も若い時と同じにはいかないようです。
新しい業務に就くこともやる気に影響があるようです。
業務上の配置は、役割や他の若手社員との兼ね合いもあり、簡単ではありませんが、影響が大きい場合は検討が必要です。
5.評価されない
定年再雇用され契約社員となると、それまで受けていた人事考課の対象外となることも少なくありません。
そうすると、やっている仕事が認められていない感覚になるのです。
人は成果や知識などを他人から承認してもらいたいものです。
再雇用後も評価や面談を行うと良いでしょう。
6.以前の部下が自分の上司になった
これは、やむを得ないことなので、割り切るしかないのです。
そう言われても簡単ではないのかもしれません。
お互いに遠慮するのもよくありません。
定年を迎える前に、ライフプランやキャリアプランの研修を行い対策しておくと良いでしょう。
会社として対策したいこと
このように、定年再雇用となってモチベーションが低下し、仕事の成果ややりがいに影響することは、会社も働いている人自身も望んでいる事ではありません。
これらを回避するには、定年前に個人の価値観や望んでいる働き方を把握することが大切なポンとなります。
また、それを柔軟に受け入れられる体制づくりが必要となります。
個人の問題だけではなく、会社の仕事の与え方や処遇等も大いに関係しています。
やる気の低下に悩んでいるのであれば、他社の好事例なども参考に、対策を打つ必要があります。